動物と列車の衝突

query_builder 2021/09/09
害獣対策について
害獣対策

8月28日付けの朝日新聞デジタルによると、岩手県内でシカと列車が衝突する事故が急増しているという。

鉄道各社は線路脇に侵入防止ネットを張ったり、シカが嫌う音を発する装置を車両に取り付けたりしているが、増加する頭数に対策が追いつかない状態だという。
JR東日本盛岡支社管内では昨年度、動物と列車が衝突する事故が計754件起きた。件数はカモシカとクマが例年並みの計89件だった一方、シカは前年度比で1.5倍になる647件と大幅に増加。全体の86%を占めた。
JR東日本盛岡支社は、山田線と釜石線で事故が多発する場所を中心に、線路脇にのべ14キロにわたってネットを張っており、今後延長する予定だ。釜石線には発光器を5カ所に設置。早朝や夜間にレーザーを照射し、シカの目にあてて追い払っている。
さらに今年6月からは、山田線の一部区間で、シカが仲間に危険を知らせる鳴き声と犬の鳴き声を合成した特殊な音声を出す装置を列車に取り付け、効果を検証中だ。運転士には「明らかにシカが近づかなくなった」と好評だという。(以上朝日新聞デジタルより)
上記記事のような鉄道線路の害獣対策としてヨーロッパでも同様な対策が行われています。
鉄道線路の野生動物の対策として苦渋音・警戒音・天敵威嚇音等の生態音響を使用した撃退装置を使用した対策が2008年度から導入されて効果をあげています。
この対策装置は、時速160km/hの速度で列車が通過する際に、ロートジカ、アカジカ、ヘラジカ、バイソン、イノシシ、キツネなどの野生動物が直接線路を通過することを防ぐために導入されています。
この装置により、高速走行する列車との衝突による野生動物の減少を最小限に抑えつつ、衝突の危険性がないときには線路を通過させることができるようになったということです。
この装置は、野生動物が線路に近づくのを防ぐための野生動物の苦渋音・警戒音・天敵威嚇音等の生態音響で作動します。装置は列車が接近する直前の一定時間、生態音響を発します。
野生動物たちは、この音声を本物の警告だと認識し、天敵や、遺伝的に避けるようにプログラムされた危険に遭遇したときのように反応します。
この撃退装置の警告音声は、自然界に存在する野生動物の音声のうち苦渋音・警戒音・天敵威嚇音等野生動物に恐怖心を与えることが知られている最も優先度の高い恐怖音声で構成されています。

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