音による害獣対策

query_builder 2021/07/14
害獣対策について
害獣対策

害獣による農作物の被害はインドに於いても最近顕著な増加が見られており、害獣対策への取り組みも進んでいます。
その中で主要な害獣対策として獣害対策グループが主導しているのがバイオアコースティックと呼ばれる生態音響工学をもとにした害獣対策です。
この獣害対策グループは数々の実証試験をインド各地で実施してそのフィールドデータを取得・解析をしています。
獣害対策グループは、作物を食べるイノシシ・シカを追い払うために、トラ、ヒョウ、ジャッカルなどの捕食者が狩りをしているときの自然な音や鳴き声・獲物の苦痛音・警報音を畑に流しフィールドテストを成功させました。また空港からムクドリを追い払うために、ムクドリの群れが危険を察知して一斉に飛び去るときの鳴き声を録音し、一定間隔で発声することで空港からムクドリを遠ざけることに成功しました。
獣害対策グループでは、このプロジェクトのために生物音響技術を改良しました。
製作された生態音響装置は、太陽電池で駆動し、SDチップを内蔵しており、10~15エーカー程度の範囲で、それぞれ110デシベル以下の一定の音量で再生します。
生態音響装置は、動物にとって「このエリアは危険だ」というメッセージを動物の言葉で伝えようとするものです。その音を聞いた動物たちは、怖がってその場所を避けるようになります。その結果、農作物被害を救う害獣対策です。
動物の鳴き声をより良い品質で出すために、映画のサウンドミキシングに使われるソフトウェアに取り組んでいるサウンドエンジニアの協力も得て、不要なノイズを減らすだけでなく、動物の声に特定の地理的環境や季節の背景を与えるようにしています。鳴き声だけでなく、足音のわずかな動きなどにも工夫を凝らし、非常にリアルな効果が得られるようにしています。
害獣対策グループは、特に動物のコールシーケンスに注目して害獣対策を開発しています。
撃退音声の発声を
1.生態音響のランダム発声(不意の恐怖)
2.生態音響の重ね合わせ
  (音源特定不可・恐怖増大)
3.生態音響の組み合わせ
 (馴れ行動の回避)
のようにシーケンス化・ランダム化することによって
1.恐怖感情の急激な高まり
2.不安増大
3.これまで認識したことのない生態音響による混乱
4.現場から退避
という一連の動物の行動を引き起こし、優れた害獣対策となっています。
この実証技術を導入したインドの各地の農村では、画期的に獣害を抑えこむことに成功していると報告されています。

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